「飲酒していないのに、アルコールチェッカーの反応が出た!」
何も悪いことをしていないのに、焦りますよね。
実は、飲酒していなくてもアルコールチェッカーの反応が出る可能性があるものがあります。
そこで、一般的にアルコールチェッカーが反応する可能性がある品目などを複数ピックアップし、実験してみました。
アルコールチェック実施前の注意点も後述しているので、事前に理解しておくことで忙しい日でも焦らず実施できるかと思います。
当記事を業務の参考にしていただけますと幸いです。
今回使用するアルコールチェッカーについて
アルコールチェッカーには大きく分けて「半導体式ガスセンサー」と「電気化学式センサー」のセンサータイプがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
<半導体式ガスセンサー>
・メリット:価格が安い
・デメリット:電気化学式センサーと比べると、若干精度が劣る
<電気化学式センサー>
・メリット:精度が高い(誤反応しにくい)
・デメリット:機器の価格が高い
今回の実験では、各センサーの精度の違いについても、検証・考察できればと思います。
※実験では下記2つの機器を使用
・半導体式センサー:ピッとパッ!Lite(シーテック株式会社製)
・電気化学式センサー:ALSmart(エレコム株式会社製)
実験開始!
今回の実験では、一般的に検知器が反応する可能性があると言われている17品目を選定しました。
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対象商品(一部です)
<実験の条件>
・被験者:3名(A・B・C)
・同じ品目および分量を摂取
・各品目は5分以内に完食する
・摂取後、2タイプの検知器にて検証(摂取直後/5分後/10分後/15分後)
早速、実験スタートです!
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実験の様子
余談ですが、今回は中国出身の方にもご参加いただきました。「甘酒」と「蒸しパン」は初めてだったとのことで、この企画がなければ飲食していなかったかもしれないと思うと、別の意義を感じます。今度は中国の食べ物で異文化交流できたらいいなと思いました。
そうこうしている間に、全品目完了。
皆さん、お腹いっぱいになりながらも、頑張りました。
結果は…
反応の有無や数値には個人差がありましたが、被験者全員が反応した品目は「甘酒(酒粕)」「味噌汁」「マウスウォッシュ(アルコールタイプ)」でした。
アルコールに由来する物や発酵食品は反応が出やすい傾向がありますね。
また、電気化学式センサーの方がアルコール以外での反応が出にくい傾向も見られました。
とはいえ、いずれにせよ10分後には反応がなくなっていることから、微差の範囲といえるかと思います。
実験結果の詳細については、下記の表で確認できます。
※計測不能:検知器が検知できる数値を超えていたため
スムーズにアルコールチェックを実施するためには
実験から、飲酒していないのにもかかわらず、アルコールチェックの反応が出る品物があることが実証されました。
ちなみに、ガム(ミント系)で反応が出たCさんは、口腔内にガムが残っている状態で計測していたので、計測時は口に何も入っていない状態で行うよう注意しましょう。
そして、下記を意識していただければ大抵のことは防げると考察できます。
アルコールチェック実施前の20分以内の飲食や口腔ケアは極力控える
もし、万が一、飲酒していないのに反応があった場合は、
コップ一杯の水を飲む
水うがいをする
時間を10分~20分程度空けて再度検知する
を試してみてください。